2017年09月11日

小さな島のマラソン大会、その5

さて百島マラソンの日程も決まり、ロケが始まった。
まずは寛平さんが島に渡り、コース設定を。

マラソンコースの42,195キロは間違いのないように測らないといけない。
日本陸連の方に協力していただく。
コースを測るのはメーターのついた自転車で。

島の中央にある小学校をスタートして、島を4周してゴールも小学校のグランド。

そして、いよいよ大会の日がやって来た。
百島は活気にあふれていた。
この日ばかりは「老人の島」ではない。
都会に出て行った子供や孫たちが島に戻ってマラソンに参加する。
島の老人たちはいつもと違ってテンションも高い。

スタートとゴール地点には、エイドステーションが用意されたが、ドリンクの他に島で採れた「あさり汁」
これが最高に美味しかった。

スターター寛平さんのピストルが鳴ると、ランナー達はいっせいにスタート。
島出身の若者には、祖父さん祖母さん達が沿道から「頑張れ!」と声援を送る。
島の小学生も全員参加した。彼等はリレー方式でフルマラソンを走る。
その他、番組を見てわざわざ大阪から参加してくださった人も多かった。

とにかく百島ではお祭り騒ぎの1日であった。

午前にスタートしたランナー達は次々とゴールインして来る。
午後になり、夕方近くになっても息絶え絶えにまだランナー達がゴールして来る。

日暮れが近くなった頃、参加者の中でまだ一人ゴールしていない人がいることがわかった。
島で一人暮らしをしている、80歳近い婆さんである。
「まさかコースのどこかで倒れているのではないか」
我々はコース上を探しに出かけた。

婆さんを発見した。
ゴールの数キロ手前をフラフラになって歩いている姿を見つけた。
「頑張れ!」
みんなで応援した。

ラストランナーの婆さんが小学校の校庭に姿を見せると、大きな拍手が沸き起こった。
婆さんは倒れるようにゴールインした。
「よく頑張ったねぇ」
そう讃えた区長さんの目にうっすら涙が。
「この人は本当に頑張り屋さんでね。毎日畑仕事を休んだことがないのよ」と。

私も婆さんを讃えるべく近寄った。
その時に驚いたのは、婆さんの履いていたシューズである。
決して42キロ走れる靴ではなかった。
「婆さん、その靴は?」
と聞くと、
「マラソン大会の為に980円で買った」と。

980円のスニーカーで42キロを完走した婆さんに頭が下がった。

何が起こるか予想もできないまま企画を始めた「百島マラソン」

島の老人たちがハイテンションになったのも嬉しかった。
久しぶりに孫の顔を見て、フルマラソンに声援を送る老人たち。

そして最後には、島で一人暮らしをして連日畑仕事に励む婆さんが「生きる力」を教えてくれた。

ありがとうございました!
百島の皆様。



posted by hagiwarayoshiki at 22:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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