2016年01月21日

落し物や忘れ物、そして拾い物

東六甲展望台は、眼下に広がる景色につい見とれて、落し物や忘れ物をする人が実に多い。

高価な一眼レフカメラを置き忘れたり、免許証や財布の入った鞄を置き忘れたり。
その鞄を置き忘れた人は慌てて戻って来られたのだが、慌てすぎて車をぶつけてしまい騒動になったこともあった。

夏の夜、暗い展望台で何かを探している女の子が。
「どうしたのですか?」と聞けば、
「メガネをなくしてしまったのです」と。
一緒になって探してあげたが、結局見つからず。
翌日、展望台の隅々まで探しても駄目だった。

「すみません。昨日この展望台でハンカチを落としたようなのですが、届け物とかなかったですか?」
すがるような顔で一人の女の子が店に現れた。
「さぁ、聞いてないですねぇ。昨日ベンチに置き忘れたのなら、きっと風でどこかに飛んでしまったかも」
正直にそう伝えると、その女の子は泣き出しそうな顔になった。
ハンカチごときと思われるかもしれないが、その子にとっては想い出深い大切なハンカチなのだろう。
この時も展望台の隅々まで探してみたが、女の子の大切なハンカチは山の中に消えてしまったようだった。

忙しかった夏から秋、落し物や忘れ物で様々な人間模様を垣間見た。
今日は大寒。雪がちらついていた。
落し物や忘れ物をする人はいない。
というか、こんな日に展望台に来る人は極僅かであった。

でも僅かながらご来店していただいたお客様とは嬉しくなって会話も弾む。
忙しいシーズンは落し物が多い場所だが、この季節は素敵なお客様という拾い物に授かるような気もする。
posted by hagiwarayoshiki at 23:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする