2015年11月30日

私が学んだ接客業U

さてさて、赤坂のショーパブにボーイ兼タレントとして雇っていただけることになりましたが、流石に1日5ステージはきつかったです。
5ステージ全てが30分一人舞台ではなく、そのうちの2回は司会役で週一ゲストを紹介する程度で良かったのですが、あとの3ステージは30分全て一人舞台。
歌ネタは同じネタでも多少動きやアドリブを加えれば新鮮なように誤魔化せるのですが、喋りのネタはそうもいきません。連日、店に出る前にネタ作りをする日々でした。

何しろお客様には同じネタでも喜んでもらえる訳ですが、従業員も多かったので彼等に対する意地というか、「今日も新ネタ喋っているなぁ」と思わせたかったのです。
それに同じ喋りネタをしたら店長からこんな駄目だしが。
「五郎ちゃん(当時の芸名)さっきのネタ、この前に聞いたことあるよね」
全く厳しい店長でした。

厳しいといえば、ことホールのボーイさんにはかなりでした。
少し怠けていると感じるや、店の裏に連れて行き、殴る蹴るの暴行もたびたび。

私は30分ステージを終えると休む暇もなく、即座にボーイさんに変身して、お客様の注文を受けたり、灰皿交換をしたりする訳です。
ボーイ業に関しては、店長は私に甘くて、特に叱られた経験もありませんでしたが、厳しく働いている先輩達を見ていると、私も同じようにしなければと必死でした。

この店の徹底した接客ぶりは、かなりのものでした。
まず、お客様のテーブルにモノを運んだり注文を聞く時、必ずひざまずきます。
「お客様に対して、目上から接するなんて失礼だ!」という店長の考え。

一番きつかったのは「止まると叱られる」ということ。
つまりボーイたるもの、常に動いてなければいけないのです。
「何もしないで突っ立っているとは何たることか!」とよく先輩が裏で暴行を受けていました。

まずは目の動きと首の動き。
ボーイたるもの、常にお客様をチェックし続けること。
お客様に足りないものはないのか。灰皿に一本でも吸い殻があれば取り換えです。
「すみませ〜ん」などと客から声をかけれる前に必ずこちらからアクションを起こすことを命じられていました。

でも店にお客様がいない時はどうするのか・・・。
ここでも止まっていてはダメなのです。
「テーブルを拭く!観葉植物の葉っぱを磨く!やることは山ほどある筈だ」が店長の言葉。

ボーイ一年生の私は必死に先輩達を真似ました。
すると・・・です。
お客様の心がいつの間にか読み取れるようになったのです。

つまり店長は厳しいことばかり言ってましたが、「どうすればお客様の心をつかめるのか」という大切なことを全員に教えようとしていたと後になって感じました。

私のボーイ経験は、僅か三ヶ月で終了。
というのも、その店長が他の店のステージをブッキングしてくださり、上京して三ヶ月で私はタレント専業の身になれたのです。

思えばその時教わった店長の接客が、今の私にも大きな影響を与えてくれています。
posted by hagiwarayoshiki at 00:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月27日

お寒くなりましたね

今日、店に向かうと車の温度計がどんどん下がり、東六甲展望台に到着すると何と2度を表示。
寒くなってまいりました。

お昼すぎ、今夜は有馬で宿泊されるというお客様が来られて「有馬でまだ紅葉を見ることはできますか?」と聞かれたので、早速「有馬ます池」さんにお電話を。
「あいにく有馬はこの寒さで紅葉は全て終わってしまいました」というお返事。
お客様にお伝えすると、少しがっかりされた様子でした。

展望台の眺望もそうなのですが、観光地にいるとお客様が喜ばれる顔を拝見できれば嬉しいし、逆にがっかりされると本当にこちらも責任すら感じてしまいます。

「素晴らしい!」
「美味しい!」
「面白い!」
そんなお声を明日は聞ければ良いのですが・・・。

「接客業パート2」は、後日綴ります。
今夜は先程「R-12016」の会議を終えて今帰宅したばかりで少々疲れ気味でありますので、失礼。
posted by hagiwarayoshiki at 23:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月26日

私の学んだ接客業

かつてこの国では様々な接客業のプロの存在がありました。
例えばネオン街に行けば、高級クラブ、キャバレー、スナック等、それぞれ水商売のエキスパートというべき女性がどこにもいたものです。
でも、そんな彼女達の仕事を奪ったのがカラオケでした。
カラオケさえあれば会話の妙も必要ではないし、水商売の女性の質を結果として下げることになったと思います。

商店街にも勿論、接客の達人は沢山いました。お客様の顔を覚えて、冗談を交えながら「今日はこれが安いし、お買い得やで」という人が。
でも大手企業が地方にも進出して、同じ品物を安く買えるからと、客は愛想の良い商店街を尻目に商品知識すらない大手ショップで買い物をするようになりました。

喫茶店もそうです。昔の喫茶店といえば、客同士や店のマスターとの会話を楽しむ場所でした。
でも、スタバの存在がそれを破壊し、今やコンビニでコーヒーを飲む時代に。

味気なくなったものです。
全て人と人との会話がなくなり、より安く手に入ればそれで良しとする時代に。

アメリカンナイズと申しましょうか。
でもアメリカンは、全てセルフであっても会話を楽しんだりする民族です。
日本人にはどうも適していないように思えるのですがねぇ。

さて前置きが長くなりましたが、先日このブログで申し上げていた「私の学んだ接客業」に関してです。

私は19歳で漫才を始め、接客業には全く関心もなければ知る必要もない人間でした。
ところが20歳にして、接客業を教わるはめになってしまったのです。

B&Bという漫才コンビを結成して丸一年。「吉本から久しぶりの大型新人」と評価されていたのですが、私には不満だらけ。
「今、お仕事を頂いているのは吉本さんの力であり、決して実力ではない。自分にどれだけの実力があるのか確かめたい」
そんな思いで、入っていた全てのスケジュールを放棄して勝手に一人東京に向かったのです。
あてなどありませんでした。

いざ東京に着き、知り合いの落語家さんに相談したところ「俺がレギュラーで出ているショーパブを紹介してやるよ」と。
場所は赤坂のTBS傍にあるショーパブ。
早速、オーディションのようなステージをやることになりました。
ヤケクソのように熱演した結果は大爆笑!
店長がすぐにやって来て「うちと契約していただけますか」と。
聞けば週に一度の出演で、そのギャラだけでは到底暮らしていけません。
「それよりも、私をここのボーイとして雇っていただけないでしょうか」
私の言葉に、店長は驚いた様子で、
「本当に良いのですか?」と。

結局、ボーイ兼タレントとして雇っていただけることになりました。
勤務条件は午後5時から11時閉店まで。
その間、6時、7時、8時、9時、10時と、一日五回30分ステージがあり、その他の時間はボーイさんとして働くという内容でした。

ここで本当の接客業を学びました。
続けたいのですが、長くなってしまったので、また明日・・・。




posted by hagiwarayoshiki at 22:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする